街を歩いたら、
週初めの、鈍く動き始める社会の気だるさを、毛先で絡め取るような、錯覚が起こって、なんとなくゆううつになった。
きっとこれはみんなのゆううつに、なんとなく浸ってみただけなんだと、少し気持ちを遊ばせたのち、ゆううつをひきつれて、なんとなく過ごした。
怒涛の転職期間を過ぎて、新しい環境への不安に、先程、瞼をこじ開けられた。薬でぼんやり、眠りへと落ちるこの余った時間に、文字を敷き詰める。
怒涛の下半期。4年ぶりの労働、出会い、一人暮らし、転職。毎日、時間が転げ落ちるように過ぎていって、記憶は曖昧になっている。
私の人生、だいたい突然で、速くて、よくわからない。舵なんて取れるか。荒波をスピードで押し切るような、無茶としか言えない方法で、進んでいる。
計画通りいかないことがよくわかった。
計画など気休めでしか、ないのだ。もちろん、私にとっては、という話。
それでやっていけるのだ。大丈夫だ、また、これからもやっていける。生きていれば、それでいい。
あと10分以内に眠れますように。